若き俊英ヴァイオリニスト、近藤瑠伊さんと的場桃さんが登場。2022年特級グランプリの北村明日人さんが毎年楽しみにしているという共演コーナーです。
1曲目はハリウッドの映画音楽を多く手掛けたワックスマンの作品。ビゼーのカルメンをもとにした幻想曲を、近藤さんが妖美に気高く、時に透き通るほど繊細にと、多彩な音色を使い分けて情熱的に歌いあげました。
近藤さんは終演後、まだまだ自分が理想とするカルメンに届いていないけれど、大好きな曲なので選曲しましたと笑顔でお話してくださいました。
2曲目は北村さんのソロで、1740年代頃のスペインへ。当時、スペインには高音域の鍵盤が多いチェンバロがありました。その音域に合わせスカルラッティが作ったという可愛らしい小品を、北村さんが豊かな響きでリズミカルに奏でました。
最後はメンデルスゾーン。19世紀中頃のドイツに向かいます。的場さんの上品で清麗なヴァイオリンと、オーケストラを担った北村さんの迫力あるピアノとがひとつになって、次第にふたりとは思えない程の熱量に!華やかなハーモニーが響き渡り、観客席からは拍手とブラボーの声が。的場さんは(LFJは)初めての参加で、お客様の反応も温かくとても楽しかったです、と演奏の熱が冷めやらない表情でお話してくださいました。
(レポート:寿すばる)
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