小原孝さんの活動35周年を飾る公演が開幕。自作曲「スタニヤン・ストリート」の繊細かつ輝かしい音色に、会場は静かに聴き入りました。
同じ空間にいることを楽しむという生演奏の魅力に触れた後、クリスタルPianoコンクール入賞者たちが登場。若きピアニストたちが、それぞれ個性光る瑞々しい演奏を披露しました。
その後、バトンを受けた小原さんが再登場し、ラジオさながらの弾き語りスタイルで進行します。クラシックの名曲の中に「ネコ踏んじゃった」が時折聴こえてくる「ジル君はピアニスト」で会場を和ませ、「旅立ちの日に」で壮大な響きを届けました。続けて、最新のCDアルバムに際して新たに収録したというドビュッシー「西風の見たもの」、坂本龍一「戦場のメリークリスマス」を演奏。そして、毎年恒例の「ボレロ」へ。徐々に熱量を増す演奏に、観客はぐっと引き込まれました。
最後は、東日本大震災 心の復興支援曲「逢えてよかったね」。小原さんの歌声・ピアノと会場が一体となり、温かい空気に包まれました。心に残るものを未来へ繋ぐ小原さんの想いが響く時間となりました。
~小原孝さんのコメント~
毎年、エリアコンサートで公演を行っていますが、特に響きが大好きなこの会場で集中して演奏できたのが良かったです。また、若い入賞者の方々をご紹介する、良い機会になりました。彼らの将来が楽しみです。
(レポート◎飯島帆風)
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